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一般社団法人日本老化制御医学会 設立趣意書

 「老化症状は自然現象なので仕方が無い」という常識は、最新の医学・生理学・化学の成果とその臨床応用によって覆すことができると私たちは考えています。つまり、天寿を全うするまで健康に生きることを可能にできると信じるものです。

 老化を制御し、老化症状発現を減少させることができれば、当人の幸福は勿論のこと、老人医療費が国民医療費を圧迫し国家財政を破綻の危機に晒している状況の改善にも大きく役立ちます。これは我が国のみならず世界共通の課題でもあります。

 また、高齢者の運転による交通事故の多発、認知症患者による火災や事故の頻発などは家族や他人をも巻き込む悲惨な結果を招いており、既に社会問題化し早急な改善が求められているものの有効な手段は無い状況です。これに対しても老化症状の発現抑制が最も効果的と考えられます。

 私たちは、これらの諸問題の解決に資するべく、老化を制御し老化症状の発現を減少させることを目指して研鑽を積み実効性を高めたいと思います。